
第10話「そのとき、音楽と英語が重なった」
(前話の回想)
「音で分かる英語なら……私、いけるかもしれない」
そう思ったあの瞬間、響の中で何かが変わり始めていた。
───
放課後。
音楽室のピアノの前に座る響。
その隣には、英語のテキストとメトロノームが置かれていた。
響(心の声)
「ピアノと一緒に英語を読むって…変だけど…やってみよう。」
メトロノームが「カチ、カチ」と刻むリズム。
それに合わせて、響は声に出す。
“What do you wear on your head?”
“A hat.”
強く、弱く。伸ばす、短く。
まるで音符を読むように、英語のリズムが響の体に染みこんでいく。
響(心の声)
「リズムって、ただの音じゃない。意味を乗せて流れてる…まるで音楽だ。」
───
そのとき、響の脳内で何かがカチッと噛み合った。
英語の音と、音楽のビートが重なったのだ。
“Do you have a book?”
“Yes, I do.”
ジャズチャンツのリズムとピアノの伴奏が、
ひとつのセッションのように重なっていく。
響(心の声)
「この感じ……。もしかして、英語って、読むんじゃなくて“演奏する”ものなのかも…?」
───
英語の“意味”を、音とリズムで感じ取る。
目で読むのではなく、耳と身体で感じる。
それは、まさに「音楽家の学び方」だった。
───
その夜。
響は、初めて心から英語を「読んでみたい」と思った。
響(心の声)
「英語って……音で感じると、こんなに近くなるんだ。」(つづく)
続く第8話では、響が「意味のかたまり=チャンク」で英語をつかむ感覚を掴んでいきます。
まさに、直聞&直読直解法の核心へ――!
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