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カテゴリー別アーカイブ: ②さとると英語の方程式

さとると英語の方程式 第12話「“方程式”が、自分のものになった日」

さとる図

さとると英語の方程式 #12

“方程式”が、自分のものになった日」
〜すべては「この1文」から始まった〜

冬の朝。
静かな試験会場。受験票を持った手に、ほんの少し汗がにじんでいる。

(さとる・心の声)
「ついに来た。早稲田の入試。
でも、不思議と“怖い”って感じはない」

試験が始まり、長文を次々と読んでいく。

I decided to change the way I study / because I wanted to find a more effective method.

(さとる・心の声)
「前なら“どこが主語で…”って文法に気を取られてた。
でも今は、“伝えたい気持ち”が見える。
英語が英語のまま、“ことば”として届いてくる…!」

すべての試験を終えて、校門を出る。
冷たい風が吹く中、空はどこまでも澄んでいた。

(さとる・心の声)
「長かった…。でも、ここまで来れた。
英語が、一番苦手だったのに、今は——
いちばん“手応え”がある教科になってる」

そのとき、ポケットから一枚の紙が落ちた。
ずっと持ち歩いていた、あの一文。

This is the reason why I decided to try a new method.

手に取って見つめる。

(さとる・心の声)
「すべてはこの1文から始まった。
語順で読む。音で感じる。意味をつかむ。伝える。
英語は、“方程式”みたいに、ちゃんとつながってた」

そして、静かに心の中で言った。

This is the reason why I decided to try a new method.」
「これが、ぼくが新しい方法を選んだ理由だ」

(さとる・微笑みながら)
「たぶん——あのとき決めて、本当によかった」

 


 

Final Key Point(英語の方程式)

理解するための語順  × 音で感じる英語 × 自分の表現 = 本物の英語力

・英語は、「語順」「音」「意味」がつながることで初めて“ことば”になる。

・繰り返し出会い、声に出し、心に刻んだ1文が、自分の言葉になる日がくる。

・そしてそれが、“訳さずに理解する”ための方程式となり、自分の中に根づく。

 


 

エピローグ

後日。
さとるは、自分の部屋でパソコンの前に座っていた。
画面には、「早稲田大学・合格者発表」のページ。

(さとる・心の声)
「受験番号……あった。……あった!」

思わず、背もたれにぐったりもたれかかる。

(さとる・心の声)
「本気で向き合った英語が、僕をここまで連れてきてくれた。
ありがとう、アキ先生。ありがとう、あの1文。
これからも、英語を“ことば”として、ちゃんと使っていきたい」

 

さとると英語の方程式 〜訳さない英語との出会い〜
12話 完

 


 

―― 英語は「解けるようになる」言語です。――

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この物語で描かれている英語学習法――「直聞・直読直解法」は、
“英語を英語のまま理解する”というシンプルで論理的な方法です。

学校や予備校の多くは、今でも「訳して理解する」英語を教えています。
でも、それではどうしてもスピードが出ない。
6,000語の英文を80分で読み切るには、方程式を変える必要があるのです。

英語が苦手だったさとるが変わったのは、「センス」でも「根性」でもありません。
ただ、正しい“学び方”を知っただけ。
あなたにもきっとできます。

英語という「方程式」を、もう一度見つめ直してみませんか?
次に英語を読むとき、きっと今までとは違う世界が見えてきます。

 

 

さとるの後日談「うん、訳さないって聞いて最初は驚いたけど、実はそっちのほうが“使える英語”につながるんだよね。読んでくれてありがとう!」

 

 

 

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さとると英語の方程式 第11話「“英語がわかる”自分になる日」

さとる図

さとると英語の方程式 第11話

“英語がわかる”自分になる日」
〜英語が“科目”から“ことば”に変わる〜

朝の登校中。
さとるはイヤホンをつけて、いつものシャドーイング音声を再生していた。

This is the reason why I decided to try a new method.
That’s why I chose a different way.
I wanted to challenge myself.

(さとる・心の声)
「意味を考えなくても、スッと入ってくる…。
“何を言ってるか”じゃなく、“何を感じているか”がわかる気がする」

ふと、英語が“ただの勉強”ではないことに気づいた。

(さとる・心の声)
「前は、英語は“点を取るための道具”だった。
でも今は、“気持ちを伝えるためのことば”に思えてきた」

放課後、進路指導室。
志望校の願書に添える志望理由書の下書きを、さとるは英語で書いていた。

I want to study engineering / because I love solving problems / and creating something new.

アキ先生が後ろからのぞき込む。

アキ先生:
「いい文だな。英語に“自分の気持ち”が出てきてる。
今の君なら、ちゃんと“ことば”として伝えられるよ」

さとる:
「先生……前は、英語を書くときも、“正しい文法かどうか”ばかり気にしてました。
でも今は、“ちゃんと伝わるか”が一番大事だって思えるんです」

アキ先生は、さとるの肩を軽くたたいた。

アキ先生:
「それが、“英語がわかる自分”になった証拠だよ。
英語が“科目”から“ことば”に変わった瞬間だ」

(さとる・心の声)

「正しさより、伝えること。
英語のままで、理解して、表現して、つながる――
それが、ぼくの英語になりはじめている。」(つづく)

 


 

Key Point(直聞直解・直読直解の視点)

・英語を“ことば”として感じる力がつくと、「正解」ではなく「伝える」ことが目的になる。

・直聞直解・直読直解は、「意味をつかむ」力だけでなく、「意味を込めて伝える」力も育てる。

・英語を英語の語順・音のまま理解し、それを“自分の表現”として使うことが「本物の英語力」。

 


 

【次回予告】

最終話 第12話「“方程式”が、自分のものになった日」
〜すべては「この1文」から始まった〜

 

 

 

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さとると英語の方程式 第9話「“分かる”と“使える”の差って?」

さとる図

さとると英語の方程式 第9話

“分かる”と“使える”の差って?」
〜インプットとアウトプットの壁〜

日曜の午後。
さとるはノートPCの前で、英検の面接対策アプリを使っていた。

アプリ音声:

Please tell me about a time when you tried something new.

(さとる・心の声)
「えっと…えーっと……I… tried… when I… new……?」

口が止まった。

(さとる・心の声)
「頭では意味わかってるのに……言葉が出てこない。
さっきまでは“わかる”って思ってたのに、“使う”となると全然ダメだ……!」

モヤモヤを抱えたまま、次の日の放課後。
さとるはアキ先生のところに駆け込んだ。

さとる:
「先生……聞いて理解するのは、前よりできるようになってきたんです。
でも、“話す”とか“書く”ってなると、急に英語が出てこなくて…」

アキ先生は、にこりと笑って言った。

アキ先生:
「うん、それは“インプットとアウトプットの壁”だな」

さとる:
「やっぱり、別物なんですか?」

アキ先生:
「そうだ。理解するだけなら“受け身”でもできる。
でも“使う”には、頭の中の引き出しを開けて、自分の言葉に変える力が必要なんだ」

アキ先生は、またあの例の文を書いた。

This is the reason why I decided to try a new method.

アキ先生:
「これを“自分の言葉”で言い換えてみて。たとえば——」

That’s why I started something new.
I wanted a change, so I tried a new way.

さとる(目を見開いて)
「えっ、そんなに自由に言っていいんですか?」

アキ先生:
「うん。“正解の1文”じゃなく、“伝わる自分の英語”が、アウトプットの第一歩なんだ」

(さとる・心の声)
「わかっていたはずの1文が、自分の言葉になると急に難しく感じる…。
でも、それが“使える英語”ってことなのか」

 


 

Key Point(直聞直解の視点)

・“理解できる”と“使える”は別ステージ。

・アウトプットには、「言いたいことを、自分の英語で組み立てる力」が必要。

・意味のあるインプット→イメージ→自分の表現への変換が、「使える英語」を育てる。

 


 

【次回予告】

10話「“たった1文”が、英語の軸になる」
〜繰り返しが、自由を生む〜

 

 

 

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さとると英語の方程式 第8話「“聞ける”ようになるには、どうすれば?」

さとる図

さとると英語の方程式 第8話

“聞ける”ようになるには、どうすれば?」
〜耳と脳をリンクさせるトレーニング〜

放課後、英語演習の補習教室。
さとるはヘッドホンをつけたまま、黙ってリスニング音源を繰り返していた。

(さとる・心の声)
「一文ずつ何度も聞いて、マネして……
でも、まだ“聞こえた英語”が“意味”になるまで時間がかかる」

その様子を見ていたアキ先生が声をかけた。

アキ先生:
「だいぶ集中してるな。今日は“聞く力”をもう一段上げるトレーニング、やってみるか?」

さとる:
「え、まだ他にもあるんですか?」

アキ先生はうなずきながら、1枚のプリントを差し出す。

アキ先生:
“耳と脳をつなぐ”には、3ステップで取り組むと効果的だ」

さとるが見ると、こう書かれていた:

 


 

直聞直解トレーニング:3ステップ

リッスン&リピート
 ⇒ 文を聞いたら、すぐに同じように声に出す(意味は考えず音だけ)

シャドーイング
 ⇒ 聞こえた音に0.5秒遅れで、重ねて発話。イントネーションも真似る。

イメージ・シャドーイング
 ⇒ シャドーイングしながら、“頭の中に場面を描く”練習へ。

 


 

さとる(驚き):
「意味を考えるより先に、“音”を身体にしみこませるんですね…
それが“イメージ”と結びついたとき、本当に“聞けた”ってことなんだ…!」

アキ先生:
「そう。
“音だけの英語”が、“意味と感覚がつながった英語”になる瞬間。
それを毎日少しずつ積み重ねることで、耳と脳が“英語の順番”で反応しはじめるんだ」

さとる(心の声)
「英文法じゃない、“英語の感覚”が育つ場所があるんだ…。
頭じゃなく、身体で“英語を感じる”ってこういうことかも」

(ナレーション)
日本語に訳さず、語順のまま聞いて理解する——
さとるは今、英語の“生の音”と向き合いはじめていた。

 


 

Key Point(直聞直解の視点)

・「聞く力」は段階的に育てる。まず音を体に入れ、次に意味とリンクさせる。

・シャドーイングだけでなく、イメージ・シャドーイングが効果的。

・目標は、「聞こえた瞬間に、意味が浮かぶ脳の状態」をつくること。

 


 

【次回予告】

9話「“わかる”と“使える”の差って?」
〜インプットとアウトプットの壁〜

 

 

 

 

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さとると英語の方程式 第7話「“読める”と“聞ける”はどう違う?」

さとる図

さとると英語の方程式 第7話

“読める”と“聞ける”はどう違う?」
〜さとる、理解の“速さ”に気づく〜

夕方、自習室。
さとるは長文問題集を開きながら、スマホでシャドーイング用の音声を再生していた。

The reason why I chose this path / is that I wanted to challenge myself.

(さとる・心の声)
「読むとわかるのに……聞くと、ついていけない。
さっき読めた文が、音になると“意味が後から追いかけてくる”感じだ」

そのとき、横から声がかかった。

アキ先生:
「調子はどうだ?」

さとる:
「先生……読むのは少し慣れてきたんです。
でも聞くのは全然別世界というか。
“読めるのに聞けない”って、こういうことなんですね」

アキ先生は静かにうなずいた。

アキ先生:
「いい気づきだ。
“読む”のは、自分のペースで止まったり戻ったりできる。
でも“聞く”のは、時間がどんどん流れていく中で、
その瞬間に理解しないといけないんだ」

さとる:
「なるほど……処理のスピードがまるで違うってことか」

アキ先生:
「そう。
だからね——
“聞いて理解できたら、それが本物の英語力だよ!”
って、いつも授業で言ってるだろ?
それが今、君にも見えてきたってことだよ」

(さとる・心の声)
「読めることで安心してたけど、“英語のスピード”にまだ追いつけない。
でも、それに気づけたのは大きい。
“本物の英語力”って、こういうことだったんだな…

その日、さとるは初めて、理解に“タイミング”があるという感覚を掴みかけていた。(つづく)

 


 

Key Point(直聞直解の視点)

「読める」と「聞ける」は別物。聞くにはリアルタイムでの即時理解が必要。

英語を語順のまま理解できる力=聞ける英語力

“聞いてわかる”は、直聞直解の到達点のひとつ。

 


 

【次回予告】

8話「“聞ける”ようになるには、どうすれば?」
〜耳と脳をリンクさせるトレーニング〜

 

 

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さとると英語の方程式 第6話「“英語の感覚”は音から来る?」

さとる図

さとると英語の方程式 6

“英語の感覚”は音から来る?」
〜さとる、シャドーイングに挑戦〜

土曜の午前中。
さとるは自習室のリスニングコーナーにいた。

(さとる・心の声)
「読めるようになってきたけど、リスニングはまだ自信ない
音が流れると、全部一瞬で消えてしまう」

そんなとき、アキ先生がイヤホン片手に近づいてきた。

アキ先生:
「さとる、“音で英語をつかむ”練習、やってみないか?」

さとる:
「音…ですか?」

アキ先生はスマホを取り出し、短い英文音声を再生した。

This is the reason why I decided to try a new method.

アキ先生:
「今の文、音声に続いてマネしてみて。“真似”でいいから。
意味を考えずに、“音のリズム”をとらえるつもりで」

さとる:
……えっと、This is the reason… why I decided… to try a new method」

アキ先生:
「お、悪くない。今のが“シャドーイング”ってやつだ。
聞こえた英語を、そのまま“なぞる”練習。これを繰り返すと——
英語が“音”と“意味”で、つながってくるんだ」

さとる:
……日本語に訳さずに、言ってることが“感じられる”ってことですか?」

アキ先生:
「その通り。
英語って、音のかたまり=意味のかたまりなんだ。
だから、“耳”で英語の順序とリズムに慣れてくると、
だんだん英語が“聞こえる”じゃなく、“わかる”になる」

(さとる・心の声)
「読めた文が、聞けるともっと嬉しいかも。
聞けるようになると、英語が“生きてる”感じがする」

目を閉じて、もう一度イヤホンを耳に当てた。
今度は、少しだけ英語の“景色”が見える気がした。(つづく)

 


 

Key Point(直聞直解の視点)

英語は 「音のかたまり」=「意味のかたまり」

「聞こえた通りに声に出す」シャドーイングは、英語のリズムと意味をつなぐ練習。

直聞直解では、「聞くこと」も「訳さず理解する」第一歩。

 


 

【次回予告】(全12話)

7話「“読める”と“聞ける”はどう違う?」
〜さとる、理解の“速さ”に気づく〜

 

 

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さとると英語の方程式 第5話「“英文法”は消えるのか?」

さとる図

 

さとると英語の方程式 5話

“英文法”は消えるのか?」
〜文法が“じゃま”に見えた日〜

月曜の英語の授業。
さとるはノートにびっしりと書かれた「文型」「時制」「関係代名詞」などの説明を、ぼんやりと見つめていた。

(さとる・心の声)
「また文法か…。こういうの、入試にも出るんだろうけど…
昨日みたいに、訳さずに読めたほうがずっと楽だったな」

その夜、自習室でのこと。

アキ先生が、英語の問題集を持ってやってくる。

アキ先生:
「さとる、ちょっと聞きたいんだけど——
“英文法って、いらないと思う?”」

さとる(驚いて):
「えっ……先生、英文法の教師ですよね?」

アキ先生(笑いながら):
「そうだよ。でもね、
“英文法は、英語を読むための土台ではあるけど、主役じゃない”って思ってる」

さとる:
……たしかに最近、文法ばっかり気にしてると、
意味がスーッと入ってこないことがあるかも」

アキ先生は、一文を書いた。

He gave me a book that changed my life.

アキ先生:
「これ、文法的に説明しようとすると——
“第4文型で、関係代名詞が後ろに…”ってなるけど、
それより先に、“どんな場面か”が浮かべばいいんだ」

さとる(心の声)
「彼が僕に本をくれた——その本が、人生を変えた本だった…
……あ、意味がすぐ入ってきた」

アキ先生:
「文法は、意味の“通り道”をスムーズにする“整備”みたいなもの。
でも、それが“目的”になってしまうと、本末転倒なんだ」

(ナレーション)
文法を覚えようとするほど、読むのが苦しくなる——
そんな矛盾を、さとるはずっと感じていた。

でも今、初めて理解できた。

文法は“邪魔”なんじゃない。
“感じる英語”の後ろに、静かに支えてくれている存在だったのだ。

(さとる・心の声)
「英語を“訳さずに読む”ためには、
文法は“感じるための道案内”なのかもしれない…」(つづく)

 


 

Key Point(直読直解の視点)

文法は「主役」ではなく、「サポート役」。

英文の意味を“先に感じる”ことで、文法があとから自然に理解されることもある。

文法は“読むこと”を邪魔するためではなく、“読む流れ”を助けるためにある。

 


 

【次回予告】(全12話)

6話「“英語の感覚”は音から来る?」
〜さとる、シャドーイングに挑戦〜

 

 

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さとると英語の方程式 第4話「“日本語訳ナシ”で、読めるのか?」

さとる図

さとると英語の方程式 4

“日本語訳ナシ”で、読めるのか?」
〜さとる、英語のまま“感じる”ことを知る〜

日曜日の午後。
さとるは近所のカフェで、参考書を広げていた。

(さとる・心の声)
「スラッシュで区切ると、英語が少し読みやすくなった。
でも…やっぱり、訳してしまうな。頭の中で日本語に変換しないと落ち着かない」

そのとき、スマホにLINEの通知。アキ先生からだった。

「さとる、これ音読してみて。日本語訳はナシでね!」

添付された画像には、こんな英文が。

I opened the door / and found a puppy / sitting in the rain.

(さとる・心の声)
“I opened the door”…ドアを開けて、
“and found a puppy”…子犬を見つけて、
“sitting in the rain”…雨の中に座ってる…」

そこで、ふと気づいた。

(さとる・心の声)
……あれ、訳さずに“光景”が浮かんできた」

目を閉じると、
雨の中、小さな子犬がうずくまっている姿が見えた。
その前に、ドアを開けた“自分”が立っている。

(さとる・心の声)
…イメージが、そのまま入ってきた。日本語に直さなかったのに、わかる」

そこへ、再びLINE通知。

アキ先生:

「今、君は“英語のまま理解する”って体験をしたんだよ」

「文法を分解しなくても、訳さなくても、
“場面が見える”ってことが、英語のまま“感じる”ってことなんだ」

「英語は“音”と“語順”で、直接イメージに結びつけられる言語なんだよ」

さとる(心の声):
「訳さなくても…読めるのか。
もしかして英語って、思ってたより“感覚的”なものなのかもしれない…」

小さな驚きが、じんわり胸の中で広がっていた。(つづく)

 


 

Key Point(直読直解の視点)

日本語に訳さなくても、英語のまま「場面」や「感情」を受け取ることは可能。

単語の意味+語順=イメージ。これが直読直解の根本的な感覚。

音読やスラッシュ・リーディングは、英語を“感じる力”を育てる。

 


 

【次回予告】(全12話)

5話「“英文法”は消えるのか?」
〜文法が“じゃま”に見えた日〜

 

 

 

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さとると英語の方程式 第3話「”かたまり”で読むってどういうこと?」

さとる図

さとると英語の方程式 3話“かたまり”で読むってどういうこと?」

〜さとる、スラッシュ・リーディングに出会う!〜

授業が終わった後の自習室。静かな空気の中、さとるは長文問題集を開いていた。

(さとる・心の声)
「単語は何となくわかる。でも、読んでるうちに迷子になる
一文が長すぎて、途中で何が言いたいのかわからなくなるんだよな…」

そこへ、アキ先生がふらりとやってきた。

アキ先生:
「どうだ? 長文の調子は」

さとる(苦笑い):
「読むだけで疲れます…。
単語は拾えるんですけど、文の意味になると、頭が止まるんです」

アキ先生は、さとるの問題集をのぞき込む。

アキ先生:
「それ、全部を一気に理解しようとしてるだろ?
英語は“かたまり”で読んだ方が、楽になるぞ」

さとる:
「かたまり…?」

アキ先生は紙に1文を書いた。

I know the reason / why he didn’t come / to the party / today.

アキ先生:
「スラッシュで区切ったこの“かたまり(チャンク)”が、英語の意味のまとまりなんだ。
こうすると、文の流れを追いやすくなる

僕は理由を知っています / 彼が来なかった(理由を) / パーティーに / 今日 / ってするとどうかな?」

さとる(目を見開いて):
……あ、なんか読みやすい」

アキ先生:
「文のはじめから“意味のかたまり(チャンク)”ごとにスラッシュを入れて、前に戻らずに読み進める。
これが“スラッシュ・リーディング”ってやつさ」

さとる(心の声):
「英語って、かたまり(チャンク)で進む言葉だったのか…!」

アキ先生:
「読むことは、“理解する”ことだ。
スラッシュで区切れば、英語の“思考の流れ”が見えてくるよ」

(ナレーション)
その日、さとるの目に、はじめて英語の“流れ”が見えはじめた。

英語のリズム。英語の呼吸。
文の意味は、“語順”と“かたまり(チャンク)”に宿っていた。(つづく)

 

 

【次回予告】

4話「“日本語訳ナシ”で、読めるのか?」
〜さとる、英語のまま“感じる”ことを知る〜

 

 

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さとると英語の方程式 第2話「英語の語順で考えるって?」

さとる図

2話「英語の語順で“考える”って?」
  ~日本語に直す前にできること~

 

塾の帰り道。夜風がほんの少し、秋の匂いを運んでくる。

さとるは、自販機の前で水を買いながら、今日の授業を思い返していた。

 


 

(さとる・心の声)
This is the reason・・・why I decided ・・・ to try a new method.
「これが理由です・・・僕が決めた(理由です)・・・新しい方法を試すことに」か。

でも、なんで「This is the reason why…」っていう順番になるんだ?
日本語なら、「僕が新しい方法を試すことに決めた理由は、これです」ってなるのに。

 


 

教室で、アキ先生の声がよみがえる。

 


 

アキ先生(やさしく)
「英語の出てくる順に意味を取るんだよ。
まず“これが理由です・・・僕が決めた(理由です)・・・新しい方法を試すことに”と。
だから、英語の語順のまま受けとめることが大切なんだよ」

 


 

さとる(心の声)
…そうか。日本語と英語では、出てくる順番の“考え方”が違うんだ。

 


 

駅に向かう足が、少しだけ軽くなった。

 


 

さとる(心の声)
「英語の語順って、意味があるんだな。
“なんでこの順番?”って考えることが、理解のカギになるのかもしれない」

 


 

夜の空に、駅のホームの光がにじんでいた。
その光は、どこか未来につながっている気がした。(つづく)

 

【次回予告】(全12話)
3話「“かたまり”で読むってどういうこと?」
~さとる、スラッシュ・リーディングに出会う!~

 

 

 

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