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彩と英語のキャンバス 第4話「線がつながるとき」

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美大志望・彩

4話「線がつながると」

 

「英語を“感じる”……」
塾を出た帰り道、彩は何度もその言葉を反芻していた。

(訳さずに意味を受け取るなんて、そんなことができるんだろうか)
(でも、確かにさっき……“伝わった”気がした)

歩道のタイルに差し込む夕陽が、まるで水彩画のようだった。

 


 

その夜、彩はスケッチブックを開き、
ふと思い立って、絵の下に英語で一言を書いてみた。

I want to show you this light.

……なんとなく、そう言いたかった」

訳そうとせずに、ただ“この光を見て”と伝えたくて、
その言葉が自然と浮かんできた。

不思議だった。
自分の“絵の感情”に、英語が寄り添ってくる感覚。

 


 

翌日、再び武蔵ゼミナールへ。

アキ先生は、彩が書いた英文とスケッチを見て、静かに言った。

「とてもいい。
英語の勉強は、“正解を選ぶ”ことだと思っている人が多い。
でも、本当に大切なのは、“言いたいことがある”という感情なんだよ」

彩は、はっとした。

「感情が先にあって、それを英語が支えてくれる……?」

「そう。英語は“線”だ。
でも君の中には、もう“色”がある。
色に合う線を引いていくのが、この塾のやり方だよ」

 


 

その日から、彩は“線を引くように英語を読む”練習を始めた。

訳すのではなく、
「聞いて→イメージし→感じ取る」ことに集中する。

まるで、
新しい技法を学ぶときのような興奮があった。

 


 

そして一週間後。

先生から手渡されたのは、1分ほどの音声。

“The sunlight came through the window and made everything look like a painting.”

訳さない。
ただ、音に耳を澄ませ、心の中に絵を描いていく。

(光が、窓から差し込んで……部屋の中が、絵みたいになって……)

その瞬間。

彩の中で、音と光と英語の線が――つながった。

 


 

アキ先生の声が、そっと重なる。

「その感覚。
それが、“言葉を描く力”なんだよ」

(第5話へつづく)

 

 

 

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