
第3話「音のないリスニング?」
(夕方、響は塾に向かい、今日の出来事をアキ先生に話していた)
響
「…それで、気づいたんです。私、英語を読むとき、頭の中で“音楽のように”聞こえるんです。強く読むところとか、流れるようなところとか…。」
アキ先生
「それ、すごく大事な感覚だよ。英語には『抑揚(イントネーション)』や『リズム』がある。意味のある言葉には自然と強勢が置かれて、音の流れが生まれるんだ。」
響
「そうなんですね。でも、学校ではあまりそういうこと、教わらなかったかも…。つい目で読んで、それで終わっちゃってました。」
アキ先生
「実は、黙読って“見てるだけ”じゃないんだ。本当は、黙読=脳内音読、つまり『頭の中で声に出して読む』ことなんだよ。」
響
「頭の中で声に出す…あ、それって“内なるシャドーイング”みたいなものですか?」
アキ先生
「まさにその通り!英語の音声を何度も聞いて、意味をとりながらシャドーイングする。すると、頭の中に英語のリズムと抑揚が刻まれていく。だから、その後で黙読しても、自然と“英語のまま理解する回路”が働き出すんだ。」
響
「……! それって、ピアノの譜読みと似てるかも。最初は音源を聴いて、そのフレーズを自分でなぞるように何度も弾く。それを繰り返してると、譜面を見ただけで“音楽が聞こえてくる”ようになるんです。」
アキ先生
「いい例えだね。そう、英語もそれと同じ。最初は“音”を通して英語に触れて、それが何度も体に染み込むと、読むだけでも“音がわかる”ようになるんだ。」
響(目を輝かせて)
「音がわかるって、そういうことだったんだ…。なんだか、英語がもっと好きになりそうです。」
アキ先生(にっこりと)
「響さんの耳は、音楽だけじゃなくて、英語のリズムもちゃんと聴き取ってるよ。きっとこれから、読む英語も“響く英語”になっていくね。」(つづく)
この第3話は、響の「音楽的感性」と「英語の語感」がつながり始める転機の場面です。
「黙読=脳内音読(=内なるシャドーイング)」という気づきは、
響にとって“英語が音で読める”という新しい世界への扉を開くものであり、
物語全体の“核心”に触れる、大事なターニングポイントでもあります。
※入塾を検討されている方は入塾面接をお申し込みになり、前もって「★入塾面接の栞」をお読みください。⇒事務局&研究会 | 武蔵ゼミナール (english634.com)
(※毎年7月中旬、期末テストが終わると《入塾面接予約》が集中して、入塾面接ができなくなります。お早めに入塾面接を済ませてくださるようお願いします。)
全国どこでも自宅でオンライン授業
★武蔵ゼミナール大学受験英語塾
https://www.english634.com