
第6話「リズムに宿るもう一つの音楽」
(英語塾の休み時間、教室の片隅のキーボードに向かう響。机の上には開きっぱなしの英語ノート)
響(ひびき・高3)(心の声)
「英語って、音楽みたいにリズムがある。
それに気づいたとき、なんだか“耳”が開いた気がしたんだよね。」
(そこへ、塾長のアキ先生が入ってくる)
アキ先生
「お、ひびきちゃん。こんなところで一休みか?」
響
「はい。ちょっとキーボードを触りたくなって。
でも、ついでに英語ノートも……最近、英語が“聴こえる”ようになってきて、不思議で。」
アキ先生(笑って)
「いい傾向だ。
“語学”って、文字より先に“音”があるものだからね。」
(アキ先生、懐から小さなCDプレーヤーと薄い冊子を取り出す)
アキ先生
「これ、知ってる? Jazz Chants for Children。
英語の“内容語リズム”を、音楽みたいに楽しめる教材だよ。」
響(興味津々で)
「ジャズ……チャンツ……? 聞いたことないです!」
アキ先生
「たとえば、こんな感じ——」
(CDが再生される)
What do you wear on your head?
A hat.
What do you wear on your feet?
Shoes.
響(目を見開きながら)
「リズムが……心地いい。まるで、ジャズのスキャットみたい!」
アキ先生
「そう。英語のリズムって、まさに音楽そのもの。
ポイントは、内容語にリズムのアクセントが置かれるってことなんだ。」
(アキ先生、ノートにこう書く)
内容語にアクセント!
→ 名詞・動詞・形容詞・副詞などの「意味のある語」に強調
→ 機能語(冠詞・前置詞・代名詞など)は弱く・速く流す
アキ先生
「たとえば、さっきの一節なら、こうなる。」
What do you WEAR on your HEAD?
A HAT.
響
「ほんとだ……“WEAR”と“HEAD”に自然にアクセントが来てる!
しかも、まるで音符みたいに。」
アキ先生
「でしょ? 響ちゃんみたいな“耳”の持ち主には、ぴったりなんだ。
このリズム感が英語の“語感”につながって、スラスラ読めるようになるよ。」
響
「……私、こういう感覚的な英語、大好きかもしれない!」
【ナレーション】
英語を「教科」としてではなく、
「音楽」として感じ取ったその瞬間から、
響の中に“もう一つの音楽”が鳴り始めた——。(つづく)
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