武蔵ゼミナール
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英語正則教授法 vs. 漢文訓読法

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634seminar(1)

英語の正則教授法(=直聞&直読直解法)を理解するうえで、漢文訓読法との比較は非常に有効です。両者は「異なる語順の言語を、日本語の語順に合わせて理解しようとするか、それとも語順そのままで理解するか」という点で対照的です。


かつて日本で漢文を読む際には、原文の語順は中国語のままであり、それを理解するために「返り点」や「送り仮名」などを用いて、日本語の語順に置き換えて読んでいました。これは訓読法と呼ばれます。たとえば、漢文「人皆欲得安楽」なら、「人は皆 安楽を得んと欲す」と読み下して、日本語の語順と文法に合うように理解するのです。

これは一種の「翻訳を通した理解」であり、漢文をそのまま読むのではなく、「日本語の枠」に当てはめ直すことで意味をつかもうとする方法でした。

従来の英語訳読法も、漢文訓読法と同様に、英文をそのまま理解するのではなく、「日本語に当てはめ直すことでことで意味をつかもうとする勉強法です。


これに対して、英語の直聞&直読直解法は、そのような翻訳的操作を避け、英語本来の語順や構造のままで意味を理解することを目指します。つまり「返り点」をつけたり、「後ろの動詞を先に出す」ような日本語的変換はせず、「The man who is talking to Mary is my uncle」という英文を、そのままの語順で理解していくわけです。

直読直解では、

  • 「The man」で「その男性は」と、まず人物をイメージし、

  • 「who is talking to Mary」で「メアリーと話している」と、その人物の行動や関係性を重ね、

  • 「is my uncle」で「私の叔父です」と、全体の関係をつかむ、
    というように、文の流れに沿って順に理解していきます。


つまり、漢文訓読法は語順を日本語に合わせて理解する勉強法、直読直解法は語順を保ったまま直接理解する学習法です。前者は「日本語の文法の枠で外国語を解釈する」勉強法、後者は「外国語の文法そのもので思考する」学習法と言い換えることもできます。

この違いは単なる読み方の違いにとどまらず、外国語で考え、外国語でコミュニケーションする力を育てるかどうかという点で、大きな意味を持ちます。直聞&直読直解法は、まさに英語を英語のまま理解し、運用できる力をつけるための第一歩となるのです。