
ゆずと英語の魔法 第10話「英語の感覚で考えるって?」
夕暮れの図書室。窓から差し込むオレンジの光が、ゆずのノートを照らしていた。
英語の勉強にもずいぶん慣れてきた。
最近では、スラッシュで読むのも、音でリズムをつかむのも少しずつ自然になってきている。
でも——
「まだ、なんとなく“訳すクセ”が抜けないな…」
ゆずはそうつぶやいた。
そこへ静かに現れたのは、アキ先生。図書室でも、ゆずのことはよく気にかけてくれる。
「悩んでるようだね。何かあった?」
「はい…。英語を英語のまま理解しようとがんばってるんですけど、どうしても日本語を心の中で挟んじゃって……」
アキ先生は少しうなずいて、ゆずの前に椅子を引いた。
「うん、それは自然なことだよ。僕たちは長い間“訳してから理解する”ってやり方をしてきたからね。でも、そろそろ“別のモード”に入ってもいいかもしれない」
「別のモード…ですか?」
「たとえば、“Apple”って聞いたらどう思う?」
「え? 赤いりんごが、ふわっと浮かびます」
「そう、それでいいんだ。“日本語に変換せずに”イメージでとらえる。
英語を聞いたときに、日本語じゃなく“絵”や“感情”で理解するモード——それが“英語の感覚で考える”ってことなんだよ」
「へぇ……なんか、英語で“感じる”ってことですか?」
「その通り。たとえば “I’m excited.” と聞いたとき、“私は興奮しています”って訳さなくても、
ワクワクする気持ちがそのまま伝わるようになる。
これは、スポーツで言えば“考えなくても体が動く”ような感覚に近いかもしれないね」
「なるほど… それって、ちょっと未来の私みたいでワクワクします!」
アキ先生はにっこりとうなずいた。
「無理に訳そうとせず、感覚で受け取る。それが“直読直解”や“直聞直解”の最終ステージだ。
少しずつでいい。君はもう、そこに近づいてるよ」
ゆずはそっとノートを閉じた。
その瞬間、彼女の心にふわっと「英語の世界」が広がった気がした。
──言葉を超えて、“感覚”で伝わる英語。
ゆずの英語は、訳す世界から、感じる世界へとシフトしていく。(つづく)
※次回 第11話「英語で夢を見た日」乞うご期待!
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