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響の音と英語 Vol.1 第5話「One Word, One Beat──言葉のビートに耳をすませて」

音大志望・響jpg

第5話「One Word, One Beat──言葉のビートに耳をすませて」

BGM:ゆっくりテンポのピアノジャズ。放課後の音楽室)

響(ひびき)
milk って、1音節? 日本語で言えば『ミ・ル・ク』って3拍なのに…なんで?」

アキ先生(笑いながら)
「いいところに気づいたね。実は、それが“音節リズム”っていう英語特有の感覚なんだ。
日本語の『ミ・ル・ク』は、1音ずつ全部同じ長さ。でも英語では、“milk” は “1かたまり”なんだよ。ミルクじゃなくて、milk(ミゥク)。」


…なんか、“タンッ”て感じですね。音符みたい。」

アキ先生
「その感覚、大正解!実は英語って、言葉に“拍”じゃなくて“ビート”があるんだ。君がドラムで『ワン、ツー、スリー、フォー』って感じるようにね。」

アキ先生はホワイトボードに例を書きはじめる。

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日本語:バスケットボール(バ・ス・ケ・ッ・ト・ボ・ー・ル)→ 7拍  

英語 :basketball(bas・ket・ball)→ 3音節

アキ先生
「リズムが違うから、日本語の発音で話すと、どんなに発音が上手でも通じないんだ。
通じる英語のカギは、“音節のリズム”を体にしみ込ませること。」


…それって、練習すれば身につくんですか?」

アキ先生(ニヤリ)
「もちろん。楽器のリズムを覚えるのと同じさ。たとえば
この単語、音節リズムで叩いてみて。」

ホワイトボードに「photograph」「photographer」「photographic」と書かれる。

(試しに手を叩きながら)
pho・to・graph(3回)、pho・to・gra・pher(4回)、pho・to・graph・ic(4回)…
うわ、増えてく!」

アキ先生
「そう、それが“音節数”の感覚。君なら、英語を耳じゃなくて“体”で覚えられるはずだよ。」


…これ、リズムのセッションじゃん。楽しい!」

アキ先生
「そう。英語も音楽も、まず“リズム”に乗れた人が勝ちなんだ。」

(響の目が少しずつ輝き始める)(つづく)

 

 

 

 

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響の音と英語 Vol.1 第4話「英語のリズムには、2種類ある?」

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4話「英語のリズムには、2種類ある?」

(塾の帰り道、響はスマホにイヤホンをさして、アキ先生が薦めてくれた英語音声を聞きながら歩いていた)

英語音声(ナレーション)
“This is the reason why I decided to try a new method.”

響(心の声)
…“This is the reason”のところ、すこし強め。“why I decided”は軽やかに流れて、“to try a new method”でまたしっかりリズムが戻る感じ…。
あれ?リズムの波がある? これって…何か法則があるのかも。」

(帰宅後、譜面のようにノートに例文を書きながら、響は自分で強く聞こえた語にアンダーラインを引いていった)

響(独り言)
「強く響く単語と、軽く流れる単語。これって、英語の“拍子”みたいなもの…?」

(翌日、塾でその話をアキ先生にする)


「先生、英語を聞いてたら、リズムに“2種類”あるような感じがしたんです。強く聞こえるところと、スーッと流れるところ…。音楽で言うと、強拍と弱拍みたいな…」

アキ先生(うれしそうに)
「その通り!英語のリズムは、内容語と機能語でできてる。内容語(名詞・動詞・形容詞など)は意味をもつから強く読まれやすくて、
機能語(冠詞、前置詞、代名詞など)は軽く、短く読まれる傾向があるんだ。」


「えっ、じゃあ英語のリズムって、“意味のある語”が主役で、“意味を支える語”は伴奏みたいなもの…?」

アキ先生
「うん。リズムの中でどこに意味の重みがあるかを感じとれるようになると、聞くのも読むのもスラスラできるようになる。
それが“語感”の第一歩なんだよ。」

響(感動しながら)
「そっか…。英語を“意味のかたまり”として、リズムで感じることができたら、きっと曲と同じで、一度聞いたら忘れないものになりそう…」

アキ先生
「いい気づきだね。リズムを意識しながら読む練習を始めてみようか?“意味の波”を感じる練習さ。」

 


 

響が感じとった「語のリズムの波」。
それは、直読直解の「意味のかたまりで読む力」につながっていく――(つづく)

 

 

 

 

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響の音と英語 Vol.1 第3話「音のないリスニング?」

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3話「音のないリスニング?」

(夕方、響は塾に向かい、今日の出来事をアキ先生に話していた)


…それで、気づいたんです。私、英語を読むとき、頭の中で“音楽のように”聞こえるんです。強く読むところとか、流れるようなところとか…。」

アキ先生
「それ、すごく大事な感覚だよ。英語には『抑揚(イントネーション)』や『リズム』がある。意味のある言葉には自然と強勢が置かれて、音の流れが生まれるんだ。」


「そうなんですね。でも、学校ではあまりそういうこと、教わらなかったかも…。つい目で読んで、それで終わっちゃってました。」

アキ先生
「実は、黙読って“見てるだけ”じゃないんだ。本当は、黙読=脳内音読、つまり『頭の中で声に出して読む』ことなんだよ。」


「頭の中で声に出す…あ、それって“内なるシャドーイング”みたいなものですか?」

アキ先生
「まさにその通り!英語の音声を何度も聞いて、意味をとりながらシャドーイングする。すると、頭の中に英語のリズムと抑揚が刻まれていく。だから、その後で黙読しても、自然と“英語のまま理解する回路”が働き出すんだ。」


……! それって、ピアノの譜読みと似てるかも。最初は音源を聴いて、そのフレーズを自分でなぞるように何度も弾く。それを繰り返してると、譜面を見ただけで“音楽が聞こえてくる”ようになるんです。」

アキ先生
「いい例えだね。そう、英語もそれと同じ。最初は“音”を通して英語に触れて、それが何度も体に染み込むと、読むだけでも“音がわかる”ようになるんだ。」

響(目を輝かせて)
「音がわかるって、そういうことだったんだ…。なんだか、英語がもっと好きになりそうです。」

アキ先生(にっこりと)
「響さんの耳は、音楽だけじゃなくて、英語のリズムもちゃんと聴き取ってるよ。きっとこれから、読む英語も“響く英語”になっていくね。」(つづく)

 

 

 

 


 

 

 

この3話は、響の「音楽的感性」と「英語の語感」がつながり始める転機の場面です。
「黙読=脳内音読(=内なるシャドーイング)」という気づきは、
響にとって“英語が音で読める”という新しい世界への扉を開くものであり、
物語全体の“核心”に触れる、大事なターニングポイントでもあります。

 

 

 

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響の音と英語 Vol.1 第2話「見えてきた、英語の“リズム”」

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2話「見えてきた、英語の“リズム”」

(朝の電車。イヤホンから英語の音声が流れている。響は目を閉じて集中している)

響(心の声)
昨日、先生に言われたこと。
「英語には二つのリズムがある」――単語の音節リズムと、文の内容語リズム。
……正直、最初はピンとこなかった。

(駅のホーム。響がイヤホンを外し、スマホ画面のスクリプトを見る)

響(心の声)
たとえばこの文――
“This is the REASON why I DECIDED to try a NEW METHOD.”
音声を何度もシャドーイングしているうちに、わかってきた。
“reason”や“decided”に自然と力が入って、他の語はさらっと流れる。

(予備校の廊下。友人の菜月とすれ違う)

菜月
おはよう、響!今日も英語聴いてるの?ほんとストイックだね〜。


ううん、ストイックっていうより…「音を感じる」のが面白くて。

菜月
感じる?


うん。ピアノでリズムを取るみたいに、英語にもリズムがあるんだよ。
シャドーイングしてると、まるで音楽みたいに聞こえてくるの。

菜月
へえ〜!それってリスニングにもいいの?


リスニングだけじゃない。黙読も変わってきた。
前は意味を訳してたけど、今はリズムに乗って“感じながら読む”感じ。

菜月
なんか、かっこいいかも……!

(教室。英語の長文問題を前に、響が小さく口を動かしている)

響(心の声)
この“黙読”も、頭の中では音を鳴らしてる。
英語を「読む」っていうより、「奏でる」感覚。
英語がただの言葉じゃなくて、音楽になり始めた気がする。

(ナレーション)

耳から入るリズムが、脳に英語の回路を作っていく。
響の英語は、音楽と一緒に、確かに動き始めていた――(つづく)

 

 


 

 

 

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響の音と英語 Vol.1 第1話「音がわかるって、どういうこと?」

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登場人物

響(ひびき):高3女子、ピアノ専攻の音大志望。リスニングが苦手。

アキ先生:武蔵ゼミナール大学受験英語塾の塾長。音と語感を重視する教え方。

 


 

1話「音が分かるって、どういうこと?」

 模試の結果が返ってきた。
 リスニング32点、100点満点のうち、まさかの半分以下。
 予想はしていたけど、あまりにも低かった。

 響(ひびき)は、音楽予備校のロビーの隅で、答案用紙を見つめたまま固まっていた。

 「聞こえてるのに、意味が浮かばない……」

 問題の英文は、確かに耳に入っていた。けれど、その「音」はただ流れ去るだけで、意味がついてこなかった。
 音符を追いながら、どの調なのかまったくつかめないような感覚。
 ――英語は、楽譜じゃなかった。

 ピアノを10年以上弾いてきた響にとって、「音がわかる」という感覚はとても身近なものだった。
 でも、「英語の音」は、それとはまるで違っていた。

 「英語って、音でできてるって言うけど……音が“わかる”って、どういうこと?」

 イヤホンを外し、バッグにしまいながら、響はため息をついた。
 駅までの帰り道。ふと目に入った一枚の看板に、足が止まる。

 > 「武蔵ゼミナール 英語専門塾」
 > ――英語を“音”から学ぶ、という選択。

 「音から……?」
 その言葉に、なぜか心が引っかかった。

 


 

 数日後。体験授業の予約を入れた響は、武蔵ゼミナールの小さな教室に座っていた。
 前に立つのは、アキ先生。落ち着いた雰囲気で、だが目の奥に強い意志を感じる人だった。

 「英語が“わかる”って、どういうことだと思いますか?」

 最初の一言で、教室の空気が変わった。

 「多くの人は、“英語を見て理解する”ことを重視します。でも、人間はもともと――音で言葉を覚える生き物なんです」

 響は、思わず顔を上げた。

 「脳の研究では、耳は目よりも早く進化したとわかっています。
 赤ちゃんは、見える前から“母親の声”を聞いて育つ。
 言葉の意味も、文字じゃなくて“音”のくり返しで覚えるんです」

 響の脳裏に、幼い頃、母の歌う子守唄がよみがえった。
 言葉じゃなくて、音の記憶。それは、確かに響の中にあった。

 「英語も同じです。音に意味が乗っている
 目で読むだけでは、そのリズムや抑揚、語感は身につかない。
 だから私たちは、“直聞直解”で教えています。――音を聞いて、意味をつかむ。訳さないで、感じる」

 その言葉が、心に染み込んだ。

 


 

 休憩時間。響はバッグからスマホを取り出し、アプリを開いた。
 さっき教材で使った例文を、もう一度聞いてみる。

 “This is the reason why I decided to try a new method.”

 流れる英語の音。いつもならただのBGMのように感じていたのに、今日は少し違って聞こえた。
 ゆっくりとリズムを感じながら、響はつぶやく。

 「This is the… reason why I… decided to try a… new method…」

 まるでピアノのフレーズを練習しているみたいだった。
 ひとつひとつの音に、意味が乗って流れていく――そんな感覚。

 「……あれ? なんか、ちょっとだけ“わかる”かも」

 


 

 夕焼けの街を歩きながら、響は空を見上げた。
 少しだけ軽くなった気持ちと、胸の奥に芽生えた小さな好奇心。

 「音がわかるって、意味を“あとづけ”することじゃないのかも」
 「音を聞いたとき、自然に意味が浮かぶ……そんな英語、私も感じてみたい」

 ピアノのように。旋律を奏でるように。
 英語にも、きっと“音楽”がある。

 そしてその音楽を、彼女はまだ知らないだけだった。(つづく)

 


 

 

― 響と英語のリズムが出会うとき ―

音楽を愛する人は、音の中に意味を聴きとります。
そして英語もまた、音の言葉――リズムと抑揚のある「生きた音声」です。

この物語の主人公・響(ひびき)は、音大を目指す女子高生。
ピアノの鍵盤に向かうとき、彼女の耳と心は音楽の流れに寄り添います。
そんな彼女が出会ったのは、「英語も音楽のように読める」というまったく新しい学び方。
それが「直聞直解法」そして「直読直解法」でした。

英語の音節リズム、内容語リズム、抑揚のパターン――
これらは決して文法書の中だけの知識ではなく、実際の会話やリスニングの「命」です。

響の目を通して、
英語が「文法や単語の暗記」ではなく、「音の芸術」として立ち上がってくる瞬間を、
ぜひ皆さんも体験してみてください。

 

 


 

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