
第1話「語順で感じる、音の風景」
(ナレーション)
高校3年生、音大志望の響(ひびき)は、志望理由書を書き終えたばかりの夜、ふと思った。
「私、なぜ英語が前より“読める”ようになってきたんだろう?」
(響の部屋。机に楽譜と英語の参考書が並ぶ)
響(心の声):
あの時、「英語って音楽みたいだよね」って気づいた瞬間から、全部が変わった。
だけど、最近はもうひとつ、はっきり感じることがある。
(ナレーション)
──それは、「語順」で意味が流れ込んでくるという感覚。
(回想シーン・前の授業でアキ先生の言葉)
アキ先生:
英語は語順で意味を伝える言語です。訳すより、語順のまま意味を感じてください。
たとえばこの英文──
This is the REAson / why I deCIDed / to TRY / a new MEthod.
これが理由です / 私が決めた / 試すことを / 新しい方法を。
響(回想しながら):
この語順訳(ごじゅんやく)って、英語の音のリズムと一緒に読めるから、
まるで言葉が音楽みたいに頭に入ってくるんだよね。
(現在の響の部屋)
響:
それに、語順で読むようになってから、
英文が「意味のかたまり」で見えてくるようになった気がする。
(ナレーション)
──たとえば、あの時読んだ志望理由書の例文。
(モノローグと英語文)
響:
I want to become / a musician / who can express / emotions / beyond words.
私はなりたい / 音楽家に / 表現することができる / 感情を / 言葉を超えて
響(語順で反復しながら心の中でリズムを刻む):
beCOME a muSIcian / who can exPRESS / eMOtions / beYOND WORDS…
言葉じゃなくて、音で伝えたいって思った。
英語も、きっとそういう“リズム”で伝わるんだ。
(ナレーション)
──そう、彼女は気づいていた。
音の中にある、語順の流れと、感情のライン。
それが、自分の中で「英語の風景」を描いてくれることに。
(次の日。響と英語の授業)
先生(授業中):
今日の文法事項は関係代名詞です。「who」や「which」など──
(響、ノートに手を動かしながら心の中でつぶやく)
響:
“who can express emotions beyond words.”
この「who」は…「音楽家」を説明してる。
うん、語順のままつなげればいいんだ。
(ナレーション)
訳さずに、流れる語順で感じること。
響はそれを「音で読む英語」と呼んでいた。
(響がイヤホンをつけて英語音声を聴いている)
響(心の声):
このまま、もっと読めるようになりたい。
“語感”で、英語の世界がもっと見えるようになったら──
私、絶対に音大に受かって、自分の音を届けるんだ。(つづく)
英語の教科書を開いたとき、そこに“音”を感じたことはありますか?
主人公・響(ひびき)は、音大志望の普通の高校生。
彼女にとって英語は、ただの“受験科目”でした。
ところがある日、“英語にはリズムがある”という話を聞きます。
「ジャズチャンツ?」「語順訳?」「音節リズム?」
最初は戸惑いながらも、“音楽家の耳”で英語を聴き、
“奏でるように”読むうちに、
英語がまるで旋律のように、意味ごと流れてくるのを感じはじめます。
これは、英語を「訳す」のではなく、「感じて理解する」力を育てていく、
一人の高校生の小さな革命の記録です。
英語がうまくならない——
でも、どこかで何かがちがう気がしている——
そんなあなたの心に、この物語が“響く”ことを願って。
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